僕は公務員として、市役所で9年間働きました。
学生時代に将来のことを考えた結果、公務員を目指しました。
実際になれた結果、僕が望んでいたものが手に入ったのかどうか。
僕が感じたことを書いていきます。
公務員が気になる人やすでに公務員の人がこれからを考えるきっかけになると嬉しいです。
やりたいことがないと思っていた学生時代
大学生の時に、僕はなりたい職業や特にやりたいことはありませんでした。
「ゲームはやってたいな、でもお金にならないか」
そのくらいの考えしかなかったですね。
就活どうしよっかな〜、そんな風にふわふわした考えを持っていました。
「将来こうなりたい」「こういうことをしていきたい」
そんな明確なビジョンがあれば良かったのですが、なかったですね〜。
「仕事帰りにアイスやプリンが食べたいと思ったら買えるくらいのお金が欲しい」
お金持ちになりたいとかそういう思いもなく、それくらいの考えしかなかったです。
ほとんど将来について考えられませんでした。
今思うと、世の中を知らな過ぎました。
僕の世の中は両親や友達、そして学校、それくらいだったからですね。
経験が少な過ぎて想像できなかったのかもしれないと今は思っています。
ですが、僕は公務員を目指すことになります。
両親が失業する
僕が公務員を目指すことになったきっかけは、両親の失業です。
僕が大学4年生の時に、両親が職を失っています。
自宅の一階で飲食店をやっていましたか、ココスやすき家などのチェーン店が近隣にできて、売上が落ちてしまったことが原因です。
僕の父が「今まで週2回うちに来ていたお得意様が週1回になってる。さっき、すき家に入って行くのが見えたから、多分週1回はすき家にしたみたいだ…」と、僕が高校生の時にそう言っていたのを覚えています。
その数年後にうちのお店は閉店しました。
公務員を目指した2つの理由
僕は両親の失業から将来を考え始め、公務員を目指しました。
僕が考えた理由が次の2つです。
安定した職業に就きたい
両親が失業したことにより、「職を失いたくない」という恐怖が芽生えました。
僕が公務員を選んだ一番の理由は、安定でした。
公務員は競争率が高いですが、一度職に就いてしまえば職を失うことがないという安心感。
僕はそれを求めて公務員になろうと決めました。
裕福になりたい
振り返ってみても、僕の家族の暮らしは裕福とは言えませんでした。
- 海外旅行は行ったことがない
- 旅行は小学生の時のディズニーランドに一度きり
- 月に1回あるかないかの外食もファミレス
そうした暮らしをしてきて、貧乏から脱出したいという思いがありました。
そして、学生時代の僕は、公務員は裕福だと思っていました。
そう思っていたほど、僕の視野はとても狭かったです。
また、僕の両親や友達含めて、僕の周りにいた人達も「公務員はお金持ち」「公務員は勝ち組」そう思っていたので、迷わず公務員を目指しました。
公務員になってそんなことはなかったから、のちにめちゃくちゃ苦労するのですが…
その頃は、そう思っていました。
市役所にした理由:飽きなさそう
公務員を目指した理由は上の2つですが、市役所にしたのは「飽きなさそう」だと思ったからです。
公務員、特に市役所の部署異動は転職レベルだと聞いていました。
一般的に、異動して仕事の内容がガラッと変わってしまうことが、市役所で働くデメリットとも聞いていました。
ですが、僕はそれをプラスに考えていました。
「一生働いていかないといけないなら、定期的に部署の異動があれば仕事に飽きなさそうだな」
そんな風に僕は捉えていたので、市役所の職員を目指しました。
公務員、市役所の職員になれてどうだったか
9年間公務員として勤めてみて、僕が考えたものがどうだったのか。
安定した職業
いわゆる「安定」はしていた気がします。
毎月固定給がもらえる。
クビになることがない。
世間で考えられている「安定」はあったと思います。
何をもって安定というか、という考えに僕は後々なりましたが。
この先右肩下がりの場所で、その安定にしがみ続けるのは違うと僕は思ったので辞めました。
その安定ももうすぐ崩れる、というかもう崩れているんじゃないのかと感じています。
裕福になれたのか
「裕福」とは人によって解釈が異なると思いますが、僕は裕福な暮らしはできないと思いました。
というか、定年を迎えても働き続けなければならないし、働いている期間も大変だということが良く分かりました。
たくさんの先輩職員がいましたから、直接見ることができて、大変参考になりました。
公務員の給料は税金から賄われます。
人口が減ったら税収が減ります。
その税収が減ったら、給料が上がっていくわけがないんですよ。
増税して税収を上げたとしても、公務員も増税の対象ですからね。
手取り減りますよ。
とても裕福になれるわけがないです。
ただ、僕が実家にいた時よりは裕福な暮らしができるとは思いました。
自分が公務員になってみて、僕の実家は貧乏な家庭だったとつくづく思いました。
公務員の給料は、世間の平均らしいので、まあそんなところでしょう。
飽きなかったのか
実際市役所に勤めてみて、「飽きなさそう」という点では割と僕に合ってました。
大体3年周期で異動。
それより長いこともあれば短いこともありますが、定期的な部署異動がありました。
異動して仕事が変わると、新しいことが学べるので、僕は楽しいと感じました。
それは良かったですね。
デメリットとして上がってましたが、転職レベルで仕事内容が変わるので、中には異動が耐えられなくて、異動した先の部署で休んでしまう人も何人もいました。
飽きないと捉えるか、ストレスと捉えるか、人によって向き不向きがあると思います。
まとめ:公務員、市役所の理想と現実
僕が公務員を目指した理由は2つ。
- 安定した職業に就きたい
- 裕福になりたい
市役所を目指した理由は、
- 飽きなさそう
でした。
実際に市役所に勤めて感じたのは、
- 世間的には安定してるけど、いずれ崩れるなという予感
- 平均的な暮らしができる裕福さはあるけど、一生働き続けなければならない
- 部署異動は向き不向きがあるが、自分には合っていた
このような感じでした。
公務員に興味がある方、市役所を受けようと思っている方の参考になると嬉しいです。
コメント