公務員は楽なイメージがあるかと思います。
でも、楽なだけじゃないんです。
僕は9年間市役所の職員として働いてきました。
僕が感じた市役所の大変なところを書いていきたいと思うので、就活、転職でこれから市役所を目指す方は、参考にしてください。
仕事ができても給料は上がらない
給料を上げるためには、出世することが必須です。
でも、仕事を頑張っても、出世できるようなことはありません。
どんなに頑張っても、残念ながら出世できません。
大事なのは年齢と金属年数です。
仕事ができようができまいが、同期でみんな同じ年に昇給、というのを何回も目にしています。
「同じ給料なら頑張らないで楽した方が得じゃん」
そう言っている先輩もいました。
頑張った人が損する職場、だと感じてしまう一例です。
人間関係が狭い
市役所は転勤がほとんどありません。出先の施設で図書館やクリーンセンターに異動することもありますが、稀です。
出先に異動したとしても、市内にあるため、それほど距離が変わるわけではありません。
また、市役所は人気があるからか、新卒を多くとる傾向があります。
中途採用を積極的にやっておらず、40代以上で中途採用されることもほとんどないため、組織の新陳代謝はかなり悪いです。
辞める人も少ないですし。
そのため、職場の人間関係が限定されます。
僕のいた市役所は小さい方だったので、仲の良い人も仲の悪い人も30、40年以上同じ場所で一緒に働いていかなくてはなりません。
その間に、考え方だったり、家庭環境に変化があるはずですが、人間関係は変わりません。
人間関係を変えることができないというのは、心の健康に悪いと思います。
実際、市役所の管理職の方々を見ていて、20年以上前に揉めたことがあって、今だに仲が悪いという人もいたりしました。
ゴシップネタが多い
市役所では人間関係が狭いため、社内恋愛も凄く多かったです。
結婚すると夫婦で近くの部署には配属しないようになるため、仕事内容に影響します。
離婚しても、距離を離されるため、若い時に結婚、離婚をしてしまうと、その後ずっと影響します。
また、付き合って別れた場合や、不倫、浮気していた場合には、余計めんどくさくなります。
その場合の方が結婚している人より多いので、人から聞かないと事情が分からず、ややこしかったです。
結婚していれば、名字で分かったりして気付きますからね。
市役所で非常勤で働いている人が過半数いましたが、ほとんどが市内に住む主婦層です。
市外から来ている人はほとんどいません。
扶養の範囲内で働けると考えると、近くの職場を選んでいるからだと思います。
この方々が噂話が大好きなので、離婚したり、不倫すると市役所中に噂が出回ります。
例えば、僕の先輩で市役所内で結婚して子供ができて、不倫して離婚した人がいました。
実は、その先輩のお母さんも市役所の職員で職場内で不倫していたそうです。
親も子も不倫している。
そういったことも僕の耳に聞こえてきました。
噂話をされるのが怖くて、市役所の正規職員は、この主婦層を敵に回さないよう気を付けている人が多かったです。
仕事を選べない
市役所内の異動は、自分が希望を出した部署に行けるとか、そういうのはありませんでした。
人事の部署曰く、それぞれの要望を聞いていたら、異動がまとまらないと影で言っていました。
そのため、”異動ガチャ”でした。
市役所を鬱などで休んでしまう大きな原因の一つがこの”異動ガチャ”です。
市役所の場合、異動することは転職に匹敵するほど、仕事内容がガラリと変わります。
それに対応できない人が多く、休職している人が毎年いました。
つまり、自分の得意を仕事にし続けることができないのです。
これからは、人それぞれの得意や個性を活かし、磨いていく必要があると僕は考えていましたが、市役所ではそれができません。
市役所での働き方は、これからの時代に合っていないと思います。
出禁にすることができない
普通に生活していると市役所に来ることって、ほとんどないと思います。
住民票を取りに行くとか、最近だとマイナンバーの発行とかですかね。
1年に1回も行かないこともあると思いますが、毎日来る人もいます。
市役所に良く来る人っていうのは、一般的に”関わってはいけない人”が多いです。
それでも、市役所はそういう関わってはいけない人達のためにも存在しているので、無下に扱ったりしません。
どんなに問題を起こしても出禁にはできないんです。
例えば、
毎日女子トイレに来て、トイレを使わずにトイレットペーパーを全部出して、地面に散乱させて帰ってしまう人。
窓口に出た職員に、「あなたはブス」「あなたはイケメン」と大声で捲し立てる人。
職員に限らず、すれ違う人に、「あなた1,000万円もらってるんでしょ!」と大声で言っている人。
毎日ありもしないことを情報公開請求して、その文書が存在しないと伝えると、「隠蔽している!」「俺を騙そうとしている!」と何時間も騒ぎ立てる人。
仕事でなければ、絶対関わらないと思いますが、市役所の職員はちゃんと対応します。
公務員を辞めた今、こういう人達に会わなくなったことにホッとしています。
こういう人達を面白いと感じられる人は、かなり向いていると思います。
公務員は楽じゃない
公務員は楽なイメージがあると思います。
営業がないとか、ノルマがないとか。
確かにそういう面もあります。
しかし、公務員特有の大変なことだって多いです。
これから公務員を目指す方は、入ってからこんなはずではなかったと思わないようにしてほしい。
安易に選ばないでほしい。
この記事を読んで、それでも公務員になりたいと思った人は目指してほしいと思います。
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